CO2分離・回収技術
CO2分離・回収技術は、火力発電所等からの排ガスに含まれる二酸化炭素を排ガスから分離するとともに、輸送・貯留プロセスに向けて回収するためのものです。CO2の分離・回収は、一般的には以下の手順で行われます。
分離プロセス
火力発電所等からの排ガスには二酸化炭素以外にも、一酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物等のガス成分が含まれます。このような中で、分離プロセスでは二酸化炭素を選択的かつ大量に溶解できる液体や吸着剤等を用いることで、排ガスに含まれる二酸化炭素のみを分離します。
回収プロセス
回収プロセスでは、排ガスから分離した二酸化炭素を液体や吸着剤等から回収します。この回収プロセスを通じて高純度の二酸化炭素を得ることができます。
CO2分離・回収技術については、これまでに国内外で様々な技術開発がなされています。代表的な技術とその特徴は以下のとおりです。
化学吸収法
化学反応を利用して、CO2吸収することができる液体にCO2を分離する技術。化学吸収法の代表的な技術であるアミン吸収法は長い歴史を有し、石油、天然ガス、ガス化・石炭ガス化複合発電等の分野において広範に使用されています。
物理吸収法
気液平衡を利用して、物理的にCO2を液体に吸収させる技術。高圧・低温下において排出源からの排ガスを液体に接触させることで、物理的にCO2を吸収することができます。また、減圧・加熱によってCO2を回収することができます。
物理吸着法
活性炭やゼオライトなどの固体の吸着剤を用いてCO2を分離する技術。分離したCO2は吸着剤を減圧あるいは加熱することで回収することができます。
膜分離法
膜分離法は高分子膜等に圧力差を設けてCO2を分離・回収する技術。
このうち、本プロジェクトでは化学吸収法を用いたCO2分離・回収実証設備を建築し、実証試験を行いました。この設備では、まず隣接するバイオマス発電所からの排ガスを吸収塔へ輸送し、CO2を選択的かつ大量に溶解可能なアミン酸溶液と接触させることで、二酸化炭素を排ガスから分離します。その後、二酸化炭素を含んだアミン酸溶液を再生塔にて再加熱することで、高純度の二酸化炭素を回収することができます。